「ミネラルウォーターは特別なお水なの?」「水道水とは何が違うの?」などの疑問を感じたことはありませんか。
ミネラルウォーターは、特定の水源から採水された地下水(=ナチュラルミネラルウォーター。詳細は後述)に、ミネラル分の微調整などの処理を行った飲用水です。
水道水特有のカルキ臭がしないため、一般的に飲みやすいお水と評価されています。
本記事では、公的資料をもとにミネラルウォーターの定義を紹介し、ミネラルウォーターに含まれる主な成分や水道水との違いなどを解説します。
ミネラルウォーター類の分類|ミネラルウォーターとは
農林水産省は「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン」で、ミネラルウォーター類の分類と定義を行っています。
ここでいうミネラルウォーター類は「水のみを原料とする清涼飲料水」を指します。
具体的な分類と定義は次の通りです。
| 分類 | 定義 |
|---|---|
| ナチュラルウォーター | 特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理をしていないもの |
| ナチュラルミネラルウォーター | ナチュラルウォーターのうち鉱化(地下で地層中の無機塩類が溶解)した地下水を原水とするもの |
| ミネラルウォーター | ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、ミネラル分の微調整や曝気、複数の原水の混合などの処理を行っているもの |
| 飲用水またはボトルドウォーター | ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター、ミネラルウォーターに該当しないもの |
「ミネラルウォーター=ペットボトル入りのお水」ではありません。
正式には以上のように分類・定義されています。
ミネラルウォーターに含まれている主な成分
「ミネラル」は、酸素・炭素・水素・窒素以外の元素で、骨や筋肉の材料になったり、体の調子を整えたりする栄養素の総称です。
体内では合成できないため、食事などから摂取する必要があります。
ミネラルウォーターに含まれている主な成分(ミネラル)は次の通りです。
マグネシウム
タンパク質や骨などの生成、筋肉や神経の働き、血糖値や血圧の調整などに関わります。健康維持に欠かせないミネラルです。
カルシウム
骨や歯を構成する主な成分です。細胞の分裂、筋肉の収縮、神経の興奮抑制などにも関わります。不足すると、骨や歯が脆くなるため注意が必要です。
ナトリウム
細胞外液の浸透圧調整や水分のバランス維持、神経の情報伝達などに関わるミネラルです。摂りすぎると、血圧が上昇したりむくみが生じたりする恐れがあります。
カリウム
細胞内液の浸透圧調整や筋肉の収縮、神経の情報伝達などに関わります。ナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる働きもあります。
ミネラルウォーターと水道水の違い|味と価格を比較

ミネラルウォーターと水道水には、さまざまな違いがあります。
ここでは、両者の味と価格を比較します。
味の違い
一般的に、ミネラルウォーターと水道水は味が違うと評価されています。
水道水は、消毒用の残留塩素を含むためです。
水道法施行規則で、塩素消毒について次のように定められています。
給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1mg/l(結合残留塩素の場合は、0.4mg/l)以上保持するように塩素消毒をすること。
引用:厚生労働省「水道法第4条及び第22条等の関係について」
具体的な残留塩素濃度は地域で異なります。
濃度が高いと、カルキ臭が強くなります。
ミネラルウォーターは、塩素消毒を行っていません。
沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないものと定義されているためです。
水道水とは異なる、雑味のない味わいを楽しめます。
味を重視したい場合は、ミネラルウォーターが適しています。
価格の違い
一般的なミネラルウォーターの価格は、500mlあたり100~200円程度といえるでしょう。
水道料金の全国平均は、約3,300円(20立方メートル/月)です。
1リットルあたりに換算すると0.165円、500mlあたりに換算すると0.0825円になります。
具体的な水道料金は地域で異なりますが、以上をもとに計算すると価格差は非常に大きいと考えられます。
コスト面では、水道水のほうがお手軽です。
出典:(xlsx)国土交通省大阪市「調べてみよう!あなたのまちの水道水」
ミネラルウォーターと水道水の使い分け
続いて、ミネラルウォーターと水道水の使い分けについて解説します。
ミネラルウォーター|料理におすすめ
ミネラルウォーターを料理に使用すると、素材の味や香りが引き立つといわれています。
カルキ臭の影響を受けないためです。
美味しさにこだわりたい場合は、軟水と硬水を使い分けるとよいでしょう。
軟水はミネラル(マグネシウム・カルシウム)の含有量が少ないお水(硬度120mg/L未満)、硬水はミネラルの含有量が多いお水(硬度120mg/L以上)です。
前者は出汁の旨味を引き出すため日本料理、後者は肉の臭みを抑えるため洋風料理に向いています。
水道水|製氷機
一般的に、水道水は製氷に向いていると考えられています。
残留塩素を含み、製氷機内で保管しても雑菌やカビなどが繁殖しにくいためです。
塩素を含まないお水を使用すると、給水タンクでヌメリが発生しやすくなります(具体的な影響は使用する機器や環境で異なります)。
製氷には、水道水が向いているといえるでしょう。
出典:フクラボ「製氷機に浄水器の水を使えるのか」
用途に合わせてミネラルウォーターと水道水を使い分ける
ミネラルウォーターは、ナチュラルミネラルウォーターにミネラル分の微調整をはじめとする処理を行った飲用水です。
マグネシウム、カルシウムなどの成分を含みます。
水道水よりクリアな味わいを楽しめますが価格は割高です。
カルキ臭がないミネラルウォーターは料理、残留塩素を含む水道水は製氷に向いています。
両者の特徴を踏まえて使い分けてみてはいかがでしょうか。

